私の中の眠れるワタシ

−−また、『キャバレー』をつけよう。



私は彼に、悲しい思い出なんて、ない。



また、元の私に戻って、やり直せばいいだけ。




棺桶の中のワタシは。

とても幸せそうに。

小指に切れた白い糸を巻き付けて……

笑いながら瞼を閉じていた。





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