私の中の眠れるワタシ
「ケッコン?!?!」
友達は、皆驚いて、開いた口がふさがらない。
「……そうだけど。なんで。そんなに驚くこと?」
私はそんな反応に、悪戯をしかけて成功した時みたいな快感と、私にそれほど『結婚』の二文字がそぐわないのかという憤りで、複雑な心境になった。
「だって……。年下でしょ?三つも。」
「二つです。」
やっぱりきたか。
−−年下でしょ。
「……似合うと言えば似合うけどさ、でも蜜、ホントにいいの?生活大丈夫?
仕事は?彼の仕事も大丈夫なの?」
彼は、勉強を続けながらも、保育士にもどっていた。
こどもが大好きだから、仕事が楽しいという。
私は、そんな彼が、さらなる私とのこれからを思い、結婚を口にした時、なんの迷いもなかった。
それでも、友達は年下という理由と、私より給料が安い彼を、どこか心配そうに
「蜜がホントにいいならいいけど……けどね……」
と、続けた。
「赤ちゃんが、できたの。」
片手に持っていた携帯を、落としそうになる友人に、私は続けた。