私の中の眠れるワタシ
そうだったんだ……。
私、そうだったんだ……。
自分で書いている事なのに、自分に衝撃を受けた。
これは、私が書いているの?
そう感じたけど、私しか知らない事実で、真実だった。
「だからお母さん。
きっと私は、お母さんみたいな母親になりたいんだと、今なら思います。
たくさんお母さんの期待を裏切ったけど、だけど。
いつも認めてもらいたかった。」
私は、ワタシの心に、この時はじめて触れた気がしたのだ。
−−ミトメテ、ワカッテ、ワタシヲアイシテ−−
一人で病室で涙がこぼれだし、時間も忘れた。
「お父さん。
お父さんはいつも、家族思いでたくさんのところに遊びに連れて行ってくれたね。海にも、山にも、川にも。
私の友達を連れて、一緒にカラオケに行ったりして、こどものようにはしゃぐお父さんを、懐かしく思います。」
−−カゾクヲアイシテ、ソシテアソンデ−−
私が、男性に対して求めてきたものは、身体でもなく、心でもなく、無条件に家族を愛する、『父性愛』だったと。
心の声を、
探してきた物の答えを、
聞いた。