私の中の眠れるワタシ

そして彼は転職した。

私の復帰にむけて、自分の職場は延長保育のなるべく少ないところを探し、残業がないように。

二人だけの手でなるべく圭太郎をみたいから。

彼はそう言って。


「夜は、僕がみる。だから、蜜は安心して。」

その言葉は、心強かった。
彼は保育士として働いて長かったし、私より知識も豊富で、私の育児もむしろ、温かく見守る目線だった。

……とは言っても。

夜の寂しさは、別だと思うけど。


私は、圭太郎が母乳を離れ、離乳食だけになったところから、準備を始めた。

ミルクに慣らし、圭太郎を少しずつ家族以外の人にも慣らすように。


アキが転職を終えたところから、私の復帰日が決まる。



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