私の中の眠れるワタシ

ワタシはもう、アキを大切に思えなくなっていた。


−−家族ではあるけど、夫婦なのかな。

夫婦ッテ、何??


そんな思いが頭の中をグルグルまわる。
ワタシの思う夫婦は……

そう。あの日CMでみた、『のうぜんかつら』の曲が流れるイメージ。

二人で仲良く飲んで、一日を振り返って、どうでもいい事に笑って。



でも、それももうできない。

だって私、こんなに忙しいし。

なにより、彼は私を好きかわからない。



そう思い込んでいた。

手遅レ、なんだと。

彼はワタシにもう、どんな感情も気持ちも、ないと。


−−信じる気持ちを忘れて、そう思ってタンダ。



< 379 / 433 >

この作品をシェア

pagetop