私の中の眠れるワタシ
ネジレ
圭太郎は一歳になり、私達の生活スタイルも変わる事はないまま。
アキの仕事を辞めて欲しいという願いも、聞き届けられなかった。
私は、相変わらずの仕事ぶりで、同期を圧倒した。
『負けず嫌い』は、今に始まった事ではない。
テニスだって、ダンスだって、そうやって登りつめていったのだ。
だけど。
ますますかわいくなっていく圭太郎と一緒にいられないジレンマは、私が作ったものでもあるけど。
半ば、アキを恨む気持ちにも変わっていく。
彼がもっと、事業を起こす事に本腰をいれ、頑張っていてくれたら……。
楽しく子育てを続ける彼に、昔の私を重ね見て、妬んだ。
「蜜、今日も遅くなるの〜?いい加減にしてくれよ〜!!」
………。
もう、会話することも、疲れた。