私の中の眠れるワタシ
そして、朝まで。
ワタシ達は何もしなかった。
ずっと話して、たまにキスして、そして笑い合って……
そうしたらふと、また昔の事を思い出した。
−−心の恋愛。
カラダを持ち寄らずに、気持ちが寄りそう、恋。
そうだ、セツナさんだ。
あの時ワタシは、結局なにもできなかったけど、毎日彼女を見ては幸せだった。
アキには、もう感じない感情。
カラダを重ねる事を、それとなく拒んだために、起きていったすれ違い。
ワタシの中で、ハヤオを
『やっと、出会えたんだ』
という本気の思いに変わっていく。
ワタシのために、生きたい。
ワタシは自分を慈しみ愛してくれる人のために生きたい……
そう思った。