私の中の眠れるワタシ

ハナレタ空白に、
彼の探す……
でも。
最後まで、見つけらなかったもうヒトリのワタシがいた。



そして、私はいつか感じた事のある気持ちの悪さを感じた。


−−これは、この吐き気は。


間違いない。
妊娠だった。



私は、ハヤオに黙っておく。




……また彼をきっと、傷つけるだろうから。




そしてその日から、私の中で『結芽』は育つ。

ワタシは、産み、育む事が大好きだから。


子供を思う時の、優しい、温かい感情も。


嘘も。



< 414 / 433 >

この作品をシェア

pagetop