私の中の眠れるワタシ

伝えるということには、言葉が必要である。

私は、気持ちは言葉にならないものも多いと思うのだが、なんとか辞書をひきながら、まだ習ってもいないような単語を書いて、その日一日をどういう気分で過ごしたのか、しめくくらなければならない。




私は、英語は好きな方だった。

でも、だからといって。

これを役立てた何かの職業に就くという夢は、持ち合わせていない。


「とりあえず、今日は初日だから……と。」

家に着いて、早速とりかかる。
ノートを広げて、英語の辞典を参照しつつ英文を書いているなんて、どこから見ても、勉強を頑張っているように見えるし。

母に見られても、文句のつけようが、ないだろう。



……自己紹介でも、適当にするか。
どうせ、書く内容なんて、テニスの事しかないし。

I am …… ありきたりだけど、まあ、いいだろう。
好きな食べ物は?

リンゴで、いっか。

好きなスポーツは、テニス。

好きな授業は、国語!
……と、英語も足しておくか。


好きな物を並べると、意外に書ける。
あとは、今日の天気と、練習がきつかった事でも書けば……



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