私の中の眠れるワタシ
「先生、申し訳ありませんが。
私は先生の味方をしたわけではなくて、自分のためにも必要な主張でした。
本来ならしっかりと、先生がそういう生徒の事、気遣うべきだと思います。
私は、私を助けるためにしたことです。
生徒の扱い方に悩んでいるようですが。
先生もまず、自分のためにどうするか、考えたらよいかと思います。
あまり周りを気にせず、ワンマンな先生はたくさんいます。
先生なんですから、堂々としていて下さい。
生意気な事言って、すいません。」
私は何度か読み返す。
正直、複雑な気持ちだった。
相談してくれた事に対しての感謝と、なぜ相談されたのかという理由に。
誇らしいような、嬉しくないような。
校内で先生達からの特別扱いには慣れていたし、居心地も悪くない。
けど、なんの注目も集めず家庭で自分の楽しみや世界に没頭して、教室内では窓の外ばかりみている……
そんな芸術家のようなムードを持つ子に実は憧れていた。