私の中の眠れるワタシ
美月は、『女性として魅力不足なこと』に、彼から罰を与えてもらい……。
私は、『母にとってイイ子でないこと』に、罰を与えてもらう。
私と彼女を、赤と青にぬりわけるのは。
心が傷むか、身体が痛むかの違い。
そう思うと、やっとあの頃の美月の悲しみが伝わってきた。
私に何が見せたかったのか。
あの日の帰り道、そればかり考えた。
帰ってからもずっと気持ち悪かった。
だけどあの時、一緒に私も脱いでみせてあげればよかった。
−−私の身体に広がる、青や黒の印を。
彼女と、本当にわかり合えたかもしれなかったのに。
もう、その時ではない。