いよいよ、来る!

卑弥呼と私

私は高校生くらいから、他人の時間旅行ができるようになっていた。
生まれた時から、死ぬまでのどのスポットでも、目を閉じれば、映像が広がった。
それを隠すと中のエネルギーが増大して、セーブがきかなくなり
その辺にいる人の過去や未来が、映像で見えるようになっていまうのだ。
最初は幻覚と思っていた。
しかし、ある日仲良く歩く親子とすれ違い
車の中で、母親があざができるほど、こどもを殴るシーンを見た時、試しみたいに、ついて行った。
すると、こどもがおもちゃを欲しがり、母親は、抱えて車に戻り、顔をなぐりはじめた
げんこつで…

私の方が、足がすくんだ。
現実になるのを見て、助ける勇気すら、わかなかった

他人の人生のタイムマシーンにのることは私には、恐怖でしかなかった
うまく行くカップルは、見てすぐわかる。
人生の方向が同じだから。

私は、占いを勉強した。自分の見えるものに説得力を持たすために、参考にしながらも独自の理論で。
他人のタイムマシーンに乗れても、救えないなら、意味がない。もう、勇気のない自分が嫌だったから。
信じられなければ
あきらめもつくし、それを選ぶのも、その人の人生だから。
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