いよいよ、来る!
能力を使うことが、私を救う道と思い、ある筋から、あらゆる相談にのった。

社名を決めるような仕事まで
5人を抱えた母子家庭だから、贅沢は言えない。
自殺しそうな人がいれば、飛んで行った。
朝は6時から、下手したら、朝五時まで食事も食べず、こどもの食事以外、3つ仕事をしながら、必死だったが、人を助けるのに、お金をもらうのに抵抗があった。

再婚をして、仕事は、普通の仕事一本にしてまた、数年間、お金をもらう抵抗に耐えられず、こどものことに執着して、くらした。

そして、最愛の息子をなくし、その罪を着せられ、有罪となり、手足の感覚をなくし、障害者となった。
その上、生活保護になったことを機に
執行猶予の五年間
また、人の相談に乗り始めた。
摩玲愛として。

その頃、私は、好みでもないのに、その人に強い縁と懐かしさを感じて、涙がでる人と出会った。
チャットやメールや電話では、恋しいような気持ちになるのに、会うと、寒気を感じることすらあって、不思議で、たまらなかった。

その彼に、前世を見てくれと言われて、全てが見えてしまった。
彼は、卑弥呼の弟だったのだ。

卑弥呼の姿を初めてみた。
彼女の気持ちは、私の気持ちと一体で、心の中までわかった。
弟としか面会しない卑弥呼は、密かに、弟を愛していた。

その後の悲劇は、どんな歴史学者もしることはないだろう。
彼女は預言者だった。
人々の為に、欲もなく、未来を見続けた。
雨や、事故や、災害などの被害から、人々を救うために、全てをかけていたが
彼女の恋心に気づくものは、いなかった。
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