いよいよ、来る!
彼女の予言は、弟を通して伝わっていた。
皆は、彼女を敬っていた。

ただ、彼女には、予言されず、人々が恐れるものがあった。
それは、【火】と【人の恨み】だった。
恨みを持った人が死ぬとどうなるのか

裏切られることも、知らない卑弥呼には、わかる感情ではなかった

それを、利用して、未来を見ようとする一人の女性が現れ、彼女は、卑弥呼の弟に好意も持っていて、人々から、信頼の厚い彼を手に入れようと話を持ちかけた。
卑弥呼の弟も、どんなに信頼されても
女王は、卑弥呼
ということに、支配者になりたい欲求を持ったのだ。

彼女は、人々の前に大きな火を炊き、死んだ人々の恨みなどを解き、弟から、仕入れた予言を自分の考えで、人々に伝え、卑弥呼の立場は、衰退していった。

邪馬台国は、その頃、地続きだった。
場所を東に移して、新しい政権が始まるのに、弟は、加わるはずで、卑弥呼が後継者として指名した者は、暗殺された。
初めての裏切りと、恋しさに、彼女は、病気になり、涙をこぼして、最後を迎えた。
と同時に、地面が不安定になり、
邪馬台国は分裂した。
彼女の死を知った彼は、後悔して、彼女の元に戻ろうとして、割れた地面に行き場を失い
途中で、死を迎えるまで、悔いたようだった。

その後、日本には、預言者はおらず
霊媒師を信じることとなったのだ。
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