ミライのはなし
先輩のミニスカートの中が見えそうで、ボクは少し腰を深くして座りなおす

「つまり、その言葉がホントは嘘でも、ワタシを上手に騙せてたら、ワタシ的には全然アリだと思うんだ」

……見えなかった

「っていうか、それが優しさだと思うし」

……チクショー!

「……っていうか、聞いてる?」

ミライの声を聞いて、はっと我に返る

「えっ、あ、うん、聞いてる聞いてる!」

「……その嘘はナシ、だなぁ」

ミライの、ムッとした顔

「……ゴメン」

ボクが顔の前で手を合わせて謝ると

ミライは

しばらく僕の眼を見つめたあと

「ま、いいけどね~」

と言って笑った


…………

本当は、聞いてなかったわけじゃないんだけど……
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