ミライのはなし
「これはなんていうバンド?」

ミライが聞いてくる

ボクは思わずにやりとしてしまった

彼女が何か質問してくるってことは、このバンドがミライにとって「アタリ」だった、ってことだ

「リバティーンズ」

なんだか、妙な手柄をあげたような気分になりながら、ボクはバンド名を伝えた

「リバティーンズ……」

「ボクらの時代のセックス・ピストルズ、って言われてるんだ」

「セックス・ピストルズ、って、前聴かせてくれた?」

ミライにとって、セックス・ピストルズは「ハズレ」なバンドだった

この時も、ミライは怪訝な表情をした
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