ゆっくり愛して
ゆっくり愛して
「3ヶ月かあー…。何かあっというまって感じだな。最近まで話しかけることすらできなかったのが嘘みたい…。」
ずっと片思いしてた安東渉君と付き合い始めて今日で3ヶ月。
あたし、永倉香保は未だに信じられません。
18年間彼氏がいなかったあたし。
それが三ヶ月前、ついに念願の初彼です。
ほぼ初恋状態のこの恋はあたしにとって何もかもが新鮮。
そして何より彼氏の渉君がそれはそれはイケメンで…。
だから3ヶ月経った今でも実感がなかなか湧かないのはしょうがない。
ずっと大好きだった渉君…
「本当よね。まぁ、おめでとう。」
あたしの隣には親友の里美。
あたしの恋を自分のことのようにわかってくれてる里美。
そんな里美は恋愛上級者。
もう、いくつもの経験をつんでいる。
「ところで…もうヤっちゃいました?」
途端に小声になった里美にあたしは一瞬へ?と言った表情。
ヤっちゃいましたって…
「何を?前も言ったけどキスなら…」
もうとっくにしてるけど…
1ヶ月の記念にね。