恋だったよね


マヤのトイレに付き合っていたせいで、結局博物館の中はあまり見学できなかった。




「みんな…ごめんね」




ホテルへ向かうバスの中でマヤはみんなに謝った。




「マヤちゃん、今はもう大丈夫なの?」




「うん!」




笑顔で答える。
いつも通りの元気なマヤだ。




「まぁ、これといって見たい物とか無かったし、気にするな。それに…いや、何でもない」




充分笑わせてもらったから、とハルトは言おうとしてやめた。
マヤに怒られるのが目に見えていたからだ。




「それよりマヤ…、痔は大丈夫か?」




「大丈夫ですっ!」




マヤは笑っているユウキの肩を叩いた。




そうこうしている間にバスはホテルへ着いた。




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