恋だったよね


足が思うように動かない。
まるで棒のようだ。
息も苦しい。
気を緩めると倒れそうになる。




それでもユウキは走った。
マヤを見つけるために。




一体、どれくらいの時間走っただろう…。




懐かしい音が風に乗って聞こえてくる。
あの頃より荒々しくなった波の音。




ユウキは4人で行った海に来ていた。
ここにマヤがいる、何となくそういう気がした。





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