逢いたい時に貴方はいない
私は友達感覚のお客さんにしか辞める事を伝えなかった。

その理由は明らかで…


急に辞める理由も聞かれたくなかったし、

辞めたら
”自分の女になれ!”
なんて軽く言ってほしくなかったし、

何より…
キャバ嬢だった事を少しの間でいいから忘れたかったから

だから、
私にバーチャルな愛情を向けるお客さん達には知らせなかった。


来客予定も
理解あるお客さんだけにしたから、

私が思ってきたような豪華なラストにはならない事は始まる前から想像がついた。



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