逢いたい時に貴方はいない

美姫とイケメンは
文句の掛け合いをしながら楽しんでいる。

桐子は、
普通の方を
GETしようと
意欲満々なのが
恥ずかしい程
良く分かる接客を
している。


「あのぅ…
最近
結構来てますよね？」
と、桐子。

『え？
見間違いじゃん？』
と、普通の方。

予想外の切り返しで
対応に困る桐子。

（っつうか、
店に何回来ようが
隠す必要なくない？
面倒くさいなぁ～
コイツ）

と、
Boyの手があくのを
見計らっている私に、
いきなり不審な気配。

！！！

私の耳を
ゆびで
さしてくるイケメン

意味がわからくて
固まる私。

（な！
なによ、イケメン！
突然
ビックリすんじゃんよ）

「な、なぁに？」
動揺を
必死で隠そうとする私


黙ってるイケメンは、
その指を
静かに

真っ直ぐ
おろしていった。

（な…なんなの？）

！！！

『はぁい！Bingoね！』

！□@★☆◇◎！！

（なんなのよー！
ペースがよくわかんない！）

「えー
何がBingoなの？」
と、桐子。

（つうか、聞くな。）

『あ〜、
あのねえ、
耳から
真っ直ぐ指を
おろしてきたところが
乳首の位置なんだよ』
と、イケメン。

（ハイ、ハイ…
Bingoですょ……）

「えーやって！
やって私にも！」

甲高い声を出す桐子。

『よし、じゃｲｸﾖ』
と、イケメン。

（桐子ょ
前から思ってたが…
大馬鹿ﾀﾞﾅ。）

桐子は
酒を仕事とは思えない
ペースで呑み、
仕事中は
いつもベロベロになって男にベタベタしはじめるのが営業スタイルだ。
客とHotelに入るのを
何度も発見されている程
酒と男に
ダラシナイ事が有名だ。
客をとりたくて
客と寝る、

いわゆる
『まくら』
と、いうのも有名だが、
実際のところ
指名客は
ほとんど０に等しい。

（こうゆう
ふざけて触るような
ノリ
私嫌いなんだよね…。）