逢いたい時に貴方はいない
彼との出逢いのおかげで、うちのお店は
芸能人御用達のお店として口コミが広がり 何かと雑誌などでも取り上げられるようになっていった……。

そんな時
Vシネ系の彼から食事に誘われる事になった。

『明日、時間があるなら食事につきあってくれないかな?
嫌じゃなければ…だけどね』

「はい。池田さんにはいつもお世話になっているので喜んで。」

チラっと、彼の緩む顔が見えたのは気のせいじゃないかな?

途切れず彼が言う…
『じゃ、明日夜の9時頃迎えにくるから』

「はい、お待ちしています。」


意外にも素直に喜べた。
アイツじゃない男の人に誘われたのに嬉しかった。

同伴の食事に誘われたのとは訳が違う。

下心なしの食事。

久しぶりに楽しめる予感がした。


私の過去を知らない彼に新鮮さを覚えた。


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