逢いたい時に貴方はいない

店の半分を使っての
団体席。

普通の方と
イケメンは
その中でも
偉い方なのか
真ん中のメイン席に
座っていた。


私は
入口に一番近い席に座り

隣のお客さんは
どうやら
一番下っぱのようだった。


団体客の時は
大抵、
皆で盛り上がるのが
鉄則で、
隣の席同士で話す
Loveモードには
ならないのが普通。

だから
今日の私も
通常の接客をした。

案の定、
盛り上がるのは
メイン席に座る
上の立場の周りで、
下っぱ達は
ただ、
それを見て
笑っていた。


盛り上がる中、
シャンパンが
何本も出てきていた。


団体客のトップの人に
指名されたｷｬｽﾄは、
まるで
接待席の妻のように
動くのが、通常業務。

のぞみも
また
テーブルの、
真ん中に座り
沢山のシャンパンを
ついでは、
つがされの
繰り返しをしていた。