逢いたい時に貴方はいない
仕方なく早めに店を閉めて 久々にめかし込んだ。

一応男女関係なく食事に誘われたのだから
それが礼儀だと思ったからだ。


彼女は時間キッカリに店のドアをノックした。


どこに連れていかれるかわからない不安もあったケド黙ってついていくことにした。

車で10分も走らせると彼女はココだと言って車を停めた。
『啓子』

暗がりの中、低い声で彼女を呼ぶ声がコチラに近づいてきた。


1mも近づくと、その声が誰か確認できた。


私は息をするのも忘れてしまう程、ビックリした。


どうやら、その声の持ち主も同じ感覚だっただろう。


コチラを見て 何も言わずに固まっていたのがうかがえた。



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