逢いたい時に貴方はいない
人の噂もなんとかって昔から言うし、
文句なんて今に始まったことでもない訳だし気にすることじゃない!!と、思うようにしていたのもつかの間で私の周りに次から次へと影響が出てきていた。


『カンナちゃん、結婚するんだって?あんなに俺が好きだって言っていたのに裏切るんだね?』

私が席について、直ぐにお客さんに言われた。

「え?なんの話?」

全く訳がわからなかった。結婚なんて話は私の周りで一つも出てきていない話だった。

『そうやって、俺を騙し続けるのか!俺が今までどんな思いでいたのか知ってるだろ!』周りのお客さんにも聞こえてしまうんじゃないかっていうくらいの大声でお客さんは怒鳴り散らしていた。

お店にはBGMが流れているが、それでも周りから冷ややかな声がもれる程だった。

「本当に知らないんだってば!どっからそんな話聞いたの?」
私自身、本当に分からない話だったので、私が心底不思議に思っている事がお客さんにも少しは伝わったようで、少し落ち着きはじめたお客さんは私に携帯を見せてきた。
『これを見てみろよ』
携帯を手にとると、
そこには文章がずらっと書いてあるようだった。

よく見てみると、
このお店専用の掲示板のサイトだった。

私は、そんなサイトすらある事も知らなかったので正直驚いた。
そして、
文章を端から読み始めて、さらに驚いて
息をするのも忘れてしまうようだった。



< 40 / 264 >

この作品をシェア

pagetop