逢いたい時に貴方はいない
また連絡が
とれなくなるんじゃないかって…

彼が離れてしまうんじゃないかって…


私は 怖くて…


結局何も言えずにいた。


そして私も

まるで何事もなかったかのように
その日を過ごした。


それでも結局手術当日まで
彼からの連絡は一つもなくて…



やっと連絡がついたのは
麻酔で意識がまだ朦朧とする中、
ベッドの上だったんだ。



「今、終わったよ…」

『おお、ああ…今忙しいから、後で電話するよ…』

雑音の中で微かに聞こえた彼の声

返事をする間もなく
切れた電話は

通話時間僅か7秒だった…。





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