逢いたい時に貴方はいない
結果から言えば
ほぼいつもの時間どうりに
彼と山崎さんが来て
無難にケーキやシャンパンで
お祝いする事ができた。


でも本当は
私が望んでいた事は
そんな事じゃなくて…

本当は
二人で過ごしたかったのに…




彼が誕生した日に恋人として、
優先的に一緒にいられるのは
私だけで…

その日に
私に時間を作ってくれたのは
私が恋人だっていう証明になる
わけで…


それが店だろうが
どこだろうが
違いないと思っていた。



逢えるだけで…
私が一番なんだって
思い込みたかっただけ、

なのかもしれない。

馬鹿な私は

ただ、ただ
何か証明のような物が欲しくて…

変化にすら気づいていなかった…


違う、


気づこうとしなかったんだ。



< 94 / 264 >

この作品をシェア

pagetop