RISK~恋患い~
異世界
一週間というのは、あっという間だと思い知らされた。
超特急で過ぎて行くのを、この身で体感されられたから。
と言うのも、仕事にプラスして色々と忙しかった。
波乱を持ちこんだ有奈に、色々と巻き込まれたせいで――
「出るからには、完璧に!」
「は・・・」
いきなり泣き止んだ瞬間、有奈は泣き腫らした目を輝かせた。
これは、お嬢様のプライドなのか。
それとも、会社のイメージのためか。
それはもう、こちらが退くほど張り切っていて。
ドレス類を選ぶための、高級ブティック巡り。
ヘアケアのための、連日のサロン通い。
ついでに、全身ケアのエステとスパ。
極めつけは、お家でも徹底的に管理された生活で。
ちょっと待て…、毎日気の休まる場所はドコにある!?
「もぉ、ヤダ――」
振り返っていた今は、アロマオイルのエステ施術中で。
エスティシャンにされるがまま、うつ伏せでポツリと呟く私。