RISK~恋患い~


この笑い、本気でムカつく…!



「やっぱり、未月は最高だ…」


すると黒曜石の瞳の色が変わり、ジッと見つめられる。



「何が言いたいワケ?」


その変化に怒りも消沈し、意味が分からず首を捻れば。


またひとつ、フッと笑みを零した、謎多きヘンタイ。



「こういう、コト?」

そう言って長い指が触れた瞬間、クイッと顎を持ち上げられる。


整い過ぎた顔が躊躇いもなく、スッと近づいてきて。



「んっ、んー…!」


目を閉じる間もナイまま、私の唇は塞がれてしまった。


ソレどころか、瞬きを忘れるくらいパニック状態。



えーと、“こういうコト”って何!?


いやいや、キスされた意味はドコ!?


その前に!公衆の面前で何でキス!?



恥ずかしさと胸の高鳴りが渦を巻き、思考が定まらない。



私はすっかり、ヘンタイの手中なのか…!?




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