RISK~恋患い~
口にした恥ずかしさと居た堪れなさから、自然と視線が下方へ向いた。
その瞬間に私の身体を拘束していた、ヘンタイの腕の力は緩まって。
解放されたのも束の間、今度は肩へとその手が回される…。
「未月・・・?」
甘さと妖しさを潜んだ、その声で呼ばれてしまうと。
「・・・ッ」
素直になりたい願望からか、ヘンタイの声を辿って顔を上げる私。
ただ真っ直ぐに視線を定めれば、黒曜石の色をした瞳を捉えてしまう。
その強くて濃い眼差しが、金縛りのようでいて逸らせないのに…。
「俺が好きだよな?」
「っ・・・」
あまりに扇情的に映る、ヘンタイの瞳が鼓動を早めて。
艶っぽさを漂わせた、その妖しい声にも惑わされるだけ・・・