RISK~恋患い~



「…す、き・・・」


秘めておくべき筈の答えは、まんまとヘンタイに誘導されて。



「聞こえない」


「っ、好き・・・」


ソレが答えなのだと、簡単に導かれてしまった。


絶対に認めたくなんて、無かったのに・・・




「フッ…、なかなか手間の掛かるお姫さんだ」


「っ・・・」


長い指先の感触を教え込むように、顎を容易く捉えるから。


どんどんキョリを縮められて、呼吸すら覚束なくなる私。




「まぁ、お互い様か…」


「なっ・・・」


「俺は随分、楽しませて貰ったけどね」


イヤらしく鼓膜を揺らす、低音ボイスの余韻と。


耳にかかった、ヘンタイの吐息の熱さのせいで。


とうとう、ドキドキが表面化してしまう。



急沸騰していく頬が、そのシルシ…。



口角をキュッと上げ、最上の笑顔を向けるヘンタイのせいで。




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