RISK~恋患い~
なんて罪なオトコなんだろう、悔しいくらい…!
「何処までも男心を擽るヤツ…」
「へ・・・?」
顎を持たれていた事も忘れて、すっかりトリップしていた私。
かち合った黒曜石の瞳は、そんな私を転がすように見下げて。
溜め息にも似た熱を孕んだ吐息が、頬を掠めて伝わってくる。
「無防備すぎ…」
「え…、ンンッ・・・」
意味不明な、言葉の真意を尋ね返す事も叶わず。
ギリギリの均衡を、一言で崩された瞬間。
埋めるように、一気に唇を塞がれてしまった・・・
「ふっ…、んっ、ゃっ…」
舐めるような口づけから始まり、容易く口内へと侵入されて。
顎を引き上げていた手先は、いつしか後頭部へと回っていた。
激しさの中で時折、ゆったりとペースを乱すヘンタイのキスは。
そのまま私のキモチを引きずり出して、強引に攫っていく――