一枚の絵
っで、起史を振り切ったのはいいけど。
すぐに家に戻るわけにもいかず、あてもなくただ、ブラブラしてると、古びたビルの入り口にあった

<ご自由にご覧ください>

という看板が目に入った。

何だろうと思いながら、中をチラッとのぞいてみると、どうやら、絵の展覧会のようだったので、ちょっと見てみることにした。


中に入ってみると、なんだかわからないけど、なんとなく懐かしい感じがした。

気のせいかな?

と思いつつ、絵を順番に見ていってみると、男がこぶしをあげて、何かを叫んでいるような絵があった。

わっ。起史にそっくり!

もちろん、顔は全然似てなかったけど、雰囲気がそっくりで、俺を飲みに誘いに来る起史のようで、思わず笑いそうになってしまった。

そういや、起史どうしたかな?
いつもいつも悪いなあ。

ほんとは、いつも心配して来てくれる起史に感謝してるんだけどな。









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