ーー愛してるーー



ガチャ
「紅茶でいい?」
「あ、うん。ありがとう」
案の定沈黙になった。
何か話さなきゃ、
こういう時何話せば
いいんだ?

「あのさ、愛咲って…」
沈黙を破ったのは先輩。

「好きな奴いる?」
「私?いる訳ないでしょ。というか興味ない」
「はははっ、クール」
「恋ってどんなか分からないし」
「それはまずいよ、愛咲〜」

まずいよね。
そんなんわ分かってる
けど経験ないんだから
仕方ないじゃん?

「雄也先輩はいるの?」
「いるよ〜もちろん♪」
「誰、誰?」
内心分かってたけど
聞いてみる。


ーーーーブーブーブーーーーー
こんなタイミングに
雄也先輩の携帯が
鳴った。

「ちょっと…ごめんね」
雄也先輩が電話に
出ると電話の向こうで
春の声が聞こえた。
何を話してるのかまでは
分からなかったけど。

少し経って雄也先輩は
電話を切って上着を
着始めた。

「どうしたの?」
「なんか春がコケて流血したらしくて。迎えに行ってくるからちょっと待っててくれる?」
コケて流血って…
ちょっと想像出来る。(笑)

「うん、早く行ってあげて」雄也先輩はすぐに
出ていった。
早くくっついちゃえば
いいのに…絶対
お似合いだと思う。

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