2人の王子と天然の姫
時は9時10分。
後5分でテストが始まる。
私は
さっきの可奈の言葉が頭から抜けない。
どんどん赤くなっていく。
「どおしよ・・・」
私は知らないうちに独り言。
隣の隼人が不思議そうな顔をしている。
そして
「大丈夫か??」
隼人が小さな声で私に言った。
私は余計喋れなくなって
首を縦にふるしか出来なかった。
「緊張すんな。お前なら大丈夫だって」
隼人がそう言う。
その瞬間
私の中の何かが
スッ---っと消えていく。
そして
「はじめっっ!!」
先生がテスト開始の合図をした---