2人の王子と天然の姫
時間は12時50分。
待ち合わせ時間は1時30分。
ちょっとやばいかも・・・
私は少しあせり始めた。
「あのっ」
精一杯の声で叫ぶ。
皆の声が一瞬にして静まる。
「私、時間だから・・・帰るね」
誰も、何も言わなかった。
なんだか不気味だったけど
そのまま女子の塊から抜ける。
扉から出て行くときに
「頑張ってね」
可奈が一言私に言う。
私は首を縦に振って、
すこし顔を赤らめた。
クラスの女子はみんな
笑って私を送り出してくれた・・・