2人の王子と天然の姫

私はその後ずっと

隼人の顔が見れなかった。

前隼人のことを『かわいい』っと

思ったとき以来だ。

ちょうど隼人が宿題をやっているので

顔を見なくて済んだものの・・・

側にいるっという意識から

ドキドキして仕方なかった。

「なあ」

隼人が急に呼ぶ。

「はっはい!!」

敬語になってしまい

隼人が爆笑する。

「なんだよ・・・もしかしてさっ
沙羅、緊張してんの??」

図星のことを言われて

私は全身が火照るような感じになる。

「もしかして・・・図星・・・」

「バカっ!!」

私は走って隼人の部屋に駆け込んで行った。

「おぃっ!!!」

隼人の声は扉を閉める音にかき消された。


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