2人の王子と天然の姫

それから俺らは墓参りをして

2人で歩いて帰ってきた。

その時の沙羅の顔は

今まで見た笑顔よりも

一段と輝いていたんだ。



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その時から・・・かな。

沙羅のことを意識し始めたのは。

沙羅が抱え込んでいた悲しみを

俺はただ存在していただけで苦しめてた。

それが許せない。


でも今は。


一緒にいることで沙羅の気持ちを軽く出来る。

そのことに気づいた。

一緒に笑いあうことで

沙羅も笑顔になる。

もう二度と

あのときの涙は見たくなかった。


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