またあなたに逢いたくて...
すっごく貧乏で現代では考えられない食事かもしれないけど、私はお父さんが作ってくれるものなら何でも大好きなの♪

「いただきます!」

二人分とは思えないくらい少ない食事

それを分けあって二人で食べる

一口一口優しい味がした


ご飯を食べ終わったら家の前の段差に2人で座る

のんびりした空気に包まれる幸せな時間

私は座ってる父の膝にごろんと寝転ぶ

ここから見る草原の景色が一番好き

(あのアニメ映画で見た場面と同じ、だからあんなに涙が止まらなくなったんだ)

そんな私の頭を優しく撫でてくれる父の温かい手

すごく安心する時間

上を見るとキレイな青空に雲がゆっくりと流れてゆく

草原に吹くやわらかな風に包まれながらゆっくりとした時間が流れる

「ねえ、おとーさん、あのふわふわたべてみたいとおもわない?」

「ん〜?」

そういって空を見上げる父

「だっておいしそーだもん♪こうしておそらみるたびにおもうよ♪」

「そっかぁ、そうだね、食べてみたいね」

そういって微笑む父

その言葉に私はとびっきりの笑顔になる
< 33 / 45 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop