またあなたに逢いたくて...
不安な気持ちが広がっていく

と、その時、消火活動をする父の姿が私の目に映った

「おとーさん...!」

急いで父の元へ走り寄る

よかった―――・・・

「ぁ、リーナ、ここは危ないから向こうの方へ行ってて」

父は優しくそう言った

「うん、わかった、きをつけてね」

そう言って離れようとしたその時―――

大きな木材が私の方へ倒れてきた

「ぇ―――・・・」

とっさに目を瞑る

私、死ぬの――・・?





.....ぁ、あれ―――・・・?

私は気が付くと地面に横たわっていた

恐る恐る目を開ける

リーナ...生き...てるの...?

何度か瞬きをする

ゆっくりと上半身だけを起こし辺りを見まわすと隣には父がいた

「おとーさん...!」

きっとお父さんが助けてくれたんだ!

「おとーさん、だいじょうぶ?...?...おとーさん?」

軽く父の体を揺する

でも父は起きてくれない

「え、どうしたの?おとーさん、めをあけて...?」

それでも反応してくれない

「おと...ぉ..さん...」

涙がポロポロこぼれ落ちる
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