夢信号
どれ位走ったのだろう・・・。



走っても走っても、同じ景色ばかり見ているような。

そして一定の距離を保ちながら追いかけてくる何か。


まだまだ走れる。
疲れを感じていない体。




・・・・おかしい。




こんな事ってあるの?

あたし・・・普通じゃない。


さっきまで感じていた恐怖が、数々の疑問によって薄れていく。



絶対におかしい・・・!



その<原因>を突き止める為にはまず、走る事を止める必要がある。



ザザッ。



戸惑いもなく、即座に足取りを止める。


一瞬、振り返る事に恐怖を覚えたが、それより先に体が動いた。


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