カワイイ娘のカ・ガ・ミ


 お母さんの帰りは私より遅かった。


 料理を作る気にならなかったので、残り少ない自分の小遣いから近所のコンビニで幕の内弁当を買った。


「あら、今日はお弁当なの?」

 少し不服そうなお母さん。


「ごめん、今日も勉強して遅くなっちゃった」

 私はまた嘘で言い訳した。

 この嘘はいつまで続けられるのだろうか?

 テスト期間が終了すれば文化祭の準備があるとかでまた嘘をつかなければいけない。


 ひと言ブログでも“今日はお母さんが買ってきてくれた入浴剤を入れてお風呂がすご~く気持ちよかったぁ~”と適当なことを書いてしまう。


 この頃、嘘をつくことへの罪悪感が希薄になってきている。

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