カワイイ娘のカ・ガ・ミ
「ジュンお姉ちゃんは受け入れてくれたんだけど、ミキお姉ちゃんは弱虫だから逃げちゃうんじゃないかな。ねぇ、ちゃんと受け入れてくれる?」
「何を受け入れればいいの?」
「こっちに来て」
亜里沙ちゃんが手を差し出してきた。
何を受け入れればいいのかわからなかった。けれど従うしか純子を助ける道はない。
私は亜里沙ちゃんの手に掴まるようにして立ち上がった。
「この部屋に入って」
移動距離は5、6歩。私が窓を閉めるために入ったお父さんの部屋からひとつ手前のドアを亜里沙ちゃんが開けた。
神聖な場所に足を踏み入れるかのようにうさぎのルームシューズを脱ぐ。