カワイイ娘のカ・ガ・ミ


 亜里沙ちゃんは私の弱点でもある繊細な精神に石を投げて簡単にパリンと音を立てて割ってしまった。


 あのとき……窓から落とそうとしたんだ……しかもイケナイことをしたという自覚があるのに鏡の中の自分に責任を押し付けている。


 私にはどうしても確認したいことがあった。


 悪夢を見る理由……。


「亜里沙ちゃん、私ね、2回悪夢を見たんだ。それもあなたが羊さんに命令してやったことなの?」


「えっ、悪夢?なんのこと?」亜里沙ちゃんは眉を八の字にさせたあと「もしかして……」と片目だけを吊り上げた。

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