カワイイ娘のカ・ガ・ミ
ドラマでよくある取調室で刑事が机を叩いて声を荒げるシーンを連想したけれど、現実はそうじゃなかった。
警務課、地域課、交通課、刑事・生活安全課、など所轄の警察署は狭いスペースに様々な課が集まっていた。
背筋を伸ばせば後ろにいる隣の課の人にぶつかってしまうほど通路の確保が難しい。
私たちの事件のせいで署内は慌しかった。
ひっきりなしに電話が鳴っていて対応に追われていた。
日当たりの良い窓際の席にいる偉い感じのする人が電話の受話器を片手で持ちながら椅子から立ち上がって部下に指示を出している。
私と純子は署内の角に用意されていた折畳式の会議机があるところに座らされ、柳沼家で聞かれたことと同じような質問をされた。