カワイイ娘のカ・ガ・ミ


「まさか都市伝説の……」と言って純子の顔が青ざめる。


 純子にも少女が見えている。


 2人同時に悪夢を見るなんて考えられるだろうか?


 地下鉄に轢かれた少女の幽霊を頭の中で具現化して共通した悪夢を見るなんてことがありえるだろうか?


 ありえない。これは現実に起こっている出来事なんだ……。


「違うよ、ジュン。地下鉄にはねられた都市伝説の女の子じゃない」

 私は純子のところまでいって手を握る。


「なに?!どういうこと?」

 純子は半ばパニック状態。私が最初に少女を見たときと同じように動揺している。

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