カワイイ娘のカ・ガ・ミ
その男の人は毎日のように見舞いにきて励ましてくれた。
ミキのことを聞こうとすると「嫌なことは早く忘れたほうがいい」と優しく諭してくれた。
退院したあと精神科に通っていた私の声など誰も耳を貸さなかった。
唯一、私の話を聞いてくれたのは、その男の人だけ。
私がなんべんも「ミキは自殺したんじゃない!」と訴えても嫌な顔ひとつせずに黙って聞いてくれた。
3年後、私はその男の人と結婚して子供を産んだ。
久し振りに連絡が取れたお母さんは、結婚相手と24も歳が離れていることに驚いていた。
それなりのお金を渡すと、弟を引き取ってちゃんと面倒を見てくれることを約束してくれた。