カワイイ娘のカ・ガ・ミ


「続きは休み時間まで待ってね」

 純子の悪戯っぽい笑顔を向けられたら私に対抗手段はない。


 約束どおり純子は休み時間になると、数人の女子が自分の周りに集まってきたのを見計らって話をはじめた。


「あのね、私とミキが通学に使っている地下鉄の平豊駅や他の駅にもプラットホームに大きな鏡があるんだけど、その鏡は自分を見詰め直す効果があって自殺防止のために設置されたんだ。けれど、ちょっと訳ありなの」


「どんな?」


「それって怖い話なの?」


「ひょっとして都市伝説?!」


 純子を取り囲むクラスメイトは興味津々。

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