カワイイ娘のカ・ガ・ミ


『教えてア・ゲ・ル』

 少女はゆっくりと顔をずらし、正面を向く。


「きゃぁ~」

 私は腹の底から叫び声を張り上げた。


 少女の顔は……左側がなかった。

 なにかに潰されたように断面が醜く、赤黒い肉片をさらけ出している。

 左腕もなく、頭から腰の部分にかけて体がえぐられている。


『ねぇ、私は醜い顔をこの鏡で見たくないの。だからお願い。お姉ちゃん、鏡を割って』


「いやぁ~」

 私は絶叫して気を失った。


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