やっぱり君が好き
「好きな人いなかったの?」
モテないわけないし

「いたよ」
あたしをちらってみる
遠慮がちだから気を使ってんのかも

「でも、俺、告ってきた子に彼女はいらないから
みたいに言ってたんだ
だから作れなかったし
苦手だったのもあるから
極力関わらなかったんだ」

「何で苦手なの?」
てかあたしに告ったのは何で?

「小学生の時、俺には仲のいい女友達がいて
一緒に帰ったりしてたんだ
周りにはからかわれたりしたけど
俺らは気にしてなくて
勝手に言ってろみたいに思ってたんだ
その態度がさみんなには
両想いって見えてたらしいんだ
で、それが面白くない子もいてさ
俺の事好きだったらしくて
言い触らしたんだ
[友達を平気で裏切る最低女だ]って
その子はみんなの前で泣いた
周りも同情したりした

集団でハブったりするようになってさ
女友達が一人影で泣いてるのを見た時
俺は許せないって思った
いつもは弱さを見せない子だったから

俺は言ったんだ
いい加減にしろ
イジメて楽しいかって

その女子は
[何で庇うの?やっぱ好きなんじゃん]
って言った
周りも
その女子に同情して
余計酷くなった

俺は謝った
いつも優しい女友達が
冷めた顔で冷たい声で
[あんたと仲良くしなきゃ良かった]
って言ったんだ
それ以来女友達も女子も全く駄目で苦手になった」
< 18 / 38 >

この作品をシェア

pagetop